湘南慶育病院様

第2回は、湘南慶育病院の管理栄養士
大窪 有理恵様をインタビュー形式でご紹介いたします。

湘南慶育病院様は、
藤沢市の「健康と文化の森地区」に2017年に生まれ、
「地域医療から質の高いリハビリテーション・
慢性期医療に至るシームレスな医療を提供し、
また、大学との連携による健康増進・抗加齢医学など
最先端の研究を実践すること。
『その人らしい』生き方を尊重すること。」
を理念とされています。

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1.管理栄養士を目指したきっかけ
高校生の頃、生活に最も必要な
「衣」「食」「住」の中から
何か資格を取得したいと思い、
食べることが好きだったことから
「栄養士」の資格が取れる
専門学校に進学しました。
卒業後、病院で栄養士として実務経験を積み、
昨年、管理栄養士国家試験に合格しました。

2.「管理栄養士」資格を取得するまでの勉強方法
栄養士として働きながら、
秋頃から朝4時に起き、出勤準備を始める7時頃まで
勉強時間を確保しました。
国家試験がある2月には、
現在勤めている湘南慶育病院で
有休を優先的に取得させてもらったり、
残業時間を短くしたりするなどのサポートがありました。

3.管理栄養士としてのやりがい
現在は、糖尿病の栄養指導と給食管理業務をしています。
栄養指導を通じて、患者様から「詳しいね」「ありがとう」と
仰っていただくことが嬉しいです。
今後さらに勉強して知識を増やし
患者様一人一人に寄り添い、栄養管理ができるようになりたいです。

4.湘南慶育病院【栄養科】の特徴
月2回以上の行事食
患者様に喜んでいただけるよう、
1月には、お正月に「おせち料理」、
鏡開きに「おしるこ」を提供するなど、
月2回以上は行事食を取り入れるようにしています。

行事食は、調理師が考案したメニューを取り入れたり、
季節感や行事に添った食事内容を考えたりしています。
事前に調理師と調理方法や作業手順、
盛り付けについて打ち合わせを行い
患者様により良い食事が提供できるようにしています。
また事前に行事食のポスターを病棟内に掲示し、
当日は行事食カードを配布するなど、
患者様が行事食を楽しんでいただけるように工夫しています。

◆2月「節分の日」は「太巻き&いなり」

慶育祭
毎年11月、病院と地域を結ぶまちづくりを
「食」「農」「心」「音楽」「運動」「遊び」という6つのテーマから
健康になる方法を知っていただくきっかけづくりとして
「慶育祭」を開催しています。
入院患者様に少しでもお祭り気分を味わっていただきたく、
昼食は豪華な「慶育弁当」をご用意しています。
見た目の華やかさだけを重視するのではなく、
栄養バランスもしっかり考え抜いたメニューです。

◆「慶育祭の日」は、「慶育弁当」

5.より美味しい給食づくり
直営の管理栄養士栄養士調理師
毎回約200食の給食を作っており、
患者様からも「ごはんが美味しい」と好評です。
美味しさの秘訣は、調理師の技術
そして必ず栄養士が味見をしてチェックすることです。
味見をすることで、必要に応じて
献立を修正するなど改善に役立てています。

また、食材選びは価格の予算内で試食をし、
より美味しいものを選びます。
肉はお肉屋さん、魚はお魚屋さんから仕入れ、
野菜はできるだけ生の食材を使うなど、
鮮度の良い食材を使用するようにしています。

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大窪様、どうもありがとうございました。

昨年の第36回管理栄養士国家試験の合格状況は、
受験者16,426名、合格者10,692名、合格率65.1%でした。

学校区分別に合格率を見てみると、
管理栄養士養成課程(新卒)92.9%
管理栄養士養成課程(既卒)20.5%
栄養士養成課程(既卒)28.8%でした。

合格率の差からも、
既卒で管理栄養士国家試験に合格することの難しさがわかります。
働きながら管理栄養士国家試験合格の秘訣は「朝勉強」でしょうか。
それを継続できることに感銘を受けました。
働きながら管理栄養士国家試験に挑戦する
栄養士の方々の励みになるお話しでした。
「栄養士」から「管理栄養士」にステップアップできるよう、
職場の理解が得られ、協力していただける環境は
とても理想的だと感じました。

そして、行事食の頻度が高く、その豪華さに驚きました。
非常に手間をかけて丁寧に、心を込めて、
患者様に喜んでもらえるお食事
提供していることが伺えました。

ミールタイムでも、弊社の管理栄養士が
メニュー開発に携わり、
心を込めて商品を考案・作成しています。

今後もたくさんのお客様に、
喜んでいただける商品を生み出せるよう
精進してまいります。