藤沢湘南台病院様

第6回は、一般財団法人同友会藤沢湘南台病院
管理栄養士、山崎 静香様を
インタビュー形式でご紹介いたします。

藤沢湘南台病院様は、
高度な専門医療や救急医療に対応する急性期病棟
重症患者を治療するICU(集中治療室)
急性期治療が終わった後のリハビリを担う
回復期リハビリテーション病棟
在宅復帰に向けた支援を行う地域包括ケア病棟
慢性期の患者さんが長期間療養できる医療療養病棟
がんによる身体や心の辛さを取り除く緩和ケア病棟
と様々な機能を持つ病棟があります。
急性期から慢性期の状態まで、高い医療水準をもって、
ひとつの病院で対応することができる類い稀な施設です。

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Q1.管理栄養士を目指した理由
 小さな頃から料理や食べることが好きで
 「パティシエ」なども考えましたが、
 祖父が糖尿病の食事療法をしていたことなどから
 高校生の時に管理栄養士という職業を知り、
 管理栄養士養成の大学へ進学しました。

Q2.管理栄養士として心に残るエピソード
 大学を卒業後は3年ほど特養で経験を積み、
 病院へ転職しました。
 そこで初めて「栄養指導」を行いましたが、
 最初は思うようにいかず、
 栄養指導に来なくなってしまう患者様もいました。
 
 ある時、いつもはお話し好きの患者様がすごく落ち込んで
 お話しをされないことがあり、理由を尋ねると
 愛犬が亡くなってしまったことを告げられました。
 その際、患者様の気持ちや話をよく伺ったことで、
 「話を聞いてくれてありがとう」と仰っていただきました。
 後日、また笑顔で栄養指導へいらっしゃったことがきっかけで、
 「栄養指導=病態や食事の注意点を伝えること」だと
 思っていましたが、まずは患者様の心に寄り添うこと
 とても大切であることに気が付きました。
 そこから栄養指導の方法を見つめ直し、
 「あれもダメ、これもダメ」
 「ああしましょう、こうしましょう」
 ではなく、患者様に合わせていくつか提案をして、
 できることを選んでもらうように
しました。

 また、患者様の中には、
 「栄養指導で怒られるのではないか」と不安に思い
 栄養指導を受けることを躊躇される方もいらっしゃいます。
 そのため、まず管理栄養士が
 「栄養指導に来てくれてありがとうございます」
 と患者様に伝えることが大切であると考えています。
 患者様が不安にならないように
 心に寄り添った栄養指導をすることで、
 患者様から
 「栄養指導は怒らるものではないとわかりました」
 と言っていただき、”管理栄養士“として
 認識していただけるようになった気がします。

Q3.資格取得
 NST専門療法士、糖尿病療法栄養指導士、
 病態栄養認定管理栄養士、がん病態栄養専門管理栄養士
 
Q4.栄養科の特徴
 雛祭り、お花見、クリスマスなど、
 月に1回程度イベント食を行っています。
 「雛祭り御膳」です。

 また、一般常食の方は、ほぼ毎日
 2メニューから好きな食事を
 「セレクト食」を行っています。

Q5.管理栄養士として今後やりたいこと
 「術前からの栄養管理」を行うことで、
 栄養状態を良くし、術後の回復を促し、
 感染症などの合併症予防ができると思います。
 ここ10年程で、周術期の栄養管理が重要視されるようになり
 術前に栄養管理をする病院も増えてきました。
 この病院でも術前から栄養管理をできるようにしていきたいです。

Q6.ミールタイムのいいところ
 「実物大でわかる!」シリーズやカロリーマップは、
 コピーして使っています。
 市販食品も載っているところが良いです。
 また、栄養指導後の患者様を
 ミールタイムの栄養士さんが
 電話でフォローしてくれるので安心できます。

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山崎様、どうもありがとうございました。

『栄養指導は怒られる』というイメージをお持ちの患者様の話は、
他の管理栄養士さん達からも聞いたことがあります。
「栄養指導」または「栄養相談」に
そのようなイメージを持たれてしまうことは、
管理栄養士としては、悲しいですね。
しかし、患者様は実際に栄養指導を受けてみて
「イメージとは違った」と
思い直していただけることが多いようです。

管理栄養士それぞれ経験やスキルは異なりますが、
まず「患者様と信頼関係を築き、
心身に寄り添った栄養指導(栄養相談)」
ができると、
「怒られる」というイメージを払拭できるのではないかと思います。

ミールタイムでは、
患者様それぞれの気持ちや食習慣、嗜好を考慮し
寄り添って「ダメ」と言わないような
栄養相談を心がけています。
ただし、患者様の中には
「『ダメ』と管理栄養士さんにはっきり言ってもらった方が、
 きっぱり辞められそうです。」という
「『ダメ』と言って欲しい方」も少数ですが、
確かにいらっしゃいます。
私は、患者様一人ひとりに合わせて寄り添い、
知識やスキルを磨きつつ、
「またあの管理栄養士さんに会いたい。
 話を聞きたい。栄養指導を受けたい。」
と思っていただけるような
魅力的で信頼できる管理栄養士を目指したいです。

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赤羽ではたらく栄養士たちの日記
大阪で働く栄養士の医療機関紹介ブログ
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