海老名メディカルプラザ様

第9回は、社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス
海老名メディカルプラザの管理栄養士 清水 陽平様を
ご紹介いたします。

海老名メディカルプラザ様は、
18の診療科があり専門性の高い検査や治療から、
一般的な診療まで幅広く対応できる、
大規模な外来専門のクリニックです。

個人栄養指導は令和3年度の平均が月560件程度で、
そのおよそ半数は糖尿病センターからの依頼となっているそうです。

ここからは、清水様をインタビュー形式でご紹介いたします。


Q1.管理栄養士を目指したきっかけ
 高3の夏にサウナスーツを着て、
 とにかく走って瘦せたことで、
 夏休み明けに学校で「痩せた?」と言われて嬉しくなり、
 今度は食事をとらなくなりました。
 ご飯を食べないと無気力で殻に閉じこもるようになり、
 その後大学受験に失敗し、浪人。
 「食事をとらないこと」は
 不必要なダイエット方法であることに気が付きました。
 「食事の大切さ」を実感し、
 「管理栄養士の資格」がとれる大学へ進学を決めました。

Q2.業務内容
 ①外来栄養食事指導
  生活習慣病、化学療法、小児肥満、離乳食の相談など
  対象者は赤ちゃんから高齢者まで幅広いです。

 ②(介護保険)在宅訪問栄養指導
  現在の頻度は月1回程度です。
  緩和ケアでは「好きな物を食べたい」という方が多いので
  介入のタイミングが難しいと感じています。

Q3.栄養科で力を入れているところ
 常勤と非常勤の管理栄養士がいますが、
 特に女性が多いこともあり、
 例えば、お子様が体調不良で
 急にお休みをしなければいけなくなっても、
 「お互い様精神」で、誰かがサポートをするようにして
 働き続けられる職場づくりをしています。

Q4.管理栄養士として今後やりたいこと
 ①外来栄養食事指導
  現在はドクターからの依頼による予約制で
  来院患者さんが1日約850人いる中で、
  栄養指導を受ける人は最大でも30人(3.5%)です。
  栄養指導の予約は多い日と少ない日があり、
  予約が少ない時、栄養士は「待ち」の状態になっています。
  しかし、例えば車椅子の方や杖をついている方などを始め
  低栄養やサルコペニア、フレイル予防などを含めて
  栄養のことで困っている患者さんが、
  来院時にもっといるはずです。

  ドクターから栄養指導の依頼がなくても、
  栄養士が外来に常駐し、一定の条件に当てはまる方は、
  診察前後の待ち時間を使って
  栄養士から患者さんに声をかけて、
  その場で栄養指導ができるようになればいいと考えています。
  栄養指導件数も増えて、患者様もより健康になれば良いので
  実現できたらいいなと思っています。
   
 ②在宅訪問栄養指導
  現在は、院内のドクターの依頼で
  在宅訪問栄養指導を行っていますが、
  院内だけではなく「訪問栄養指導」をやっていることを広め、
  周辺の訪問診療をしているクリニックなどからも
  依頼をもらえるようにしたいです。
   
  働き手として、例えば育児などでフルタイムでは働けない
  「潜在栄養士(と呼んでいます)」の中で、
  短時間でも栄養士として働きたいという方々を集めて
  いつでも管理栄養士が
  訪問スタンバイOKとなる体制を作りたいです。
  短時間でも潜在栄養士が働くことで、
  収入を得て地域経済活性化に繋がったり、
  気分転換にもなり、家庭円満にも繋がると考えています。

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清水様、ありがとうございました。

栄養士が「待ち」の姿勢ではなく、
外来に常駐して自ら患者様に声をかけて
どんどん栄養指導をできるように。
また、院外からも依頼を受けて、
潜在栄養士に在宅訪問栄養指導で
活躍してもらう仕組みづくりを。
という大きな2つの「やりたいこと」を掲げていただきました。

確かに、来院する患者様の数に対して
現在栄養指導数はほんの数%ですし、
栄養指導が必要な方はもっとたくさんいると思います。
低栄養やサルコペニア、フレイル予防の栄養指導件数も
もっと増えれば健康寿命が伸ばせそうです。
潜在栄養士にも活躍していただきながら、
日本社会全体で、栄養指導がもっと身近なものとなり、
より健康になる人が増えると良いですね。

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