一歩踏み込む

先日、埼玉県川口市にございます
埼玉協同病院様をご訪問させていただきました。

埼玉協同病院様は、
「人権をまもり、健康なくらしに役立つ医療を、地域とともにつくります」
との理念に基づき、近隣の病院様や組合員様、地域住民の方々と
協力をしながら平等の医療、介護を提供できるよう
地域全体で医療に取り組まれていらっしゃる医療機関様です。

本日は食養科の乙幡 千惠様にお話しをお伺いいたしました。
インタビュー形式でご紹介させていただきます。

・管理栄養士を目指したきっかけ
学校の職業調べの時に、親戚が栄養士のお仕事についていて
そのことについて調べたことが始まりでした。
また、祖父が透析を受けていたのと、祖母が糖尿病で
母親が苦労して食事の準備をしていたのをそばで見ていたこともあり
管理栄養士をめざしました。

・現在の業務内容
整形の病棟と透析や外来の栄養指導を担当しております。
担当の病棟には週に1回以上回り
患者様とコミュニケーションをとっております。
また、透析の患者様は週に3回7名以上の方と
普段のお食事でお困りのことをヒアリングしております。
独居の方やお近くにご家族様がお住まいでない方、
介護サービスが入れない方などには、
栄養相談の際に宅配食をご紹介しております。

・管理栄養士としてのやりがい
担当されていらっしゃる整形の病棟には、
術後に食欲が低下してしまう方が多いです。
患者様と相談しながら食事内容を調整をして、
その方が全量摂取できるようになり
「食べられるようになった、ありがとう」と
感謝のお言葉を頂くときが嬉しいです。
また、その方が実践できそうな栄養指導ができて
ご自宅で続けていただけたことで数値が改善して
主治医の先生に褒められたときに
食事指導の結果が出てよかったと思います。

・食養科で力を入れていること
先日、組合員様のご要望で、病院外で集団教室を行いました。
「栄養状態の維持」というテーマで
フレイル、サルコペニアといった低栄養に関する講義や、
料理の写真を使って、参加者に朝昼夕の食事内容を
バランスよく組み合わせていただく参加型のクイズなどを行いました。
新型コロナウイルスも落ち着いてきたので院内だけでなく、
地域の方へ食事に対する意識を高めることにも力を入れています。

・管理栄養士として今後やってみたいこと
回復期や消化器系の病棟担当や在宅栄養指導にも参加していきたいです。

お話しを伺って印象に残ったのが、
「患者様にどれだけ一歩を踏み込んで関わりを持っていくのか」
というお言葉が印象に残りました。

患者様によってキャラクターが異なり、食事に対する意識もそれぞれです。
私自身も患者様のお食事内容とヒアリングし
どこまでできそうなのか、すり合わせて目標を共有することが
難しいなと思いながら日々お話しさせていただいております。
患者様と信頼関係を構築していけるように
一歩踏み込んだ栄養指導ができるようになりたいと思いました。

どういった思いでお仕事をされているのか
伺うことができ、大変勉強になりました。
お忙しい中、貴重なお時間をいただきました乙幡様
誠にありがとうございました。