熊野前にしむら内科クリニック様

先日、東京都荒川区にある
熊野前にしむら内科クリニック様を
訪問させていただきました。

熊野前にしむら内科クリニック様は、
糖尿病・高血圧・生活習慣病・腎臓病・循環器の専門クリニックです。
日本糖尿病療養指導士や東京糖尿病療養支援士、
腎臓病療養指導士の方が在籍されており、
質の高い糖尿病治療をご提供されていらっしゃいます。

今回、私がお話しを伺った
管理栄養士の花積 直子様も
管理栄養士だけでなく日本糖尿病療養指導士、腎臓病療養指導士、
病態栄養専門管理栄養士、がん病態栄養専門管理栄養士、
NSTコーディネーター、ヨガインストラクターと知識豊富な方です。
100床ほどの病院をいくつか勤務され、
また大学病院などにも研修で行かれるなど
経験もしっかり積まれていらっしゃいます。

花積様には、インタビュー形式でお話しを伺いました。

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Q1.管理栄養士を目指したきっかけ
 疾病と食事の関係について興味があり、
 食事が身体にどういった影響を及ぼすのか
 知りたいと思ったからです。

Q2.業務内容
 食事指導や透析予防管理だけでなく、
 電子カルテ入力や紹介状の作成、処方箋の日数確認、
 特定使用成績調査の入力作業、治験のカルテ入力、
 クリニックの受付・会計補助・電話対応など、
 幅広い業務に携わっております。
 また診察室での診療サポートとして、
 主治医の診察時に同席もしています。

Q3.栄養指導の状況や特徴
 栄養指導は、新規の患者様に対する指導やその後のフォロー、
 透析予防管理対象者への食事指導を行っております。
 特徴としては、先ほどお話ししたとおり、
 診察時に主治医と同席していることです。
 ここでは、患者様からの簡単な食事に対する質問に回答しています。
 同席することで、患者様の現在の状況や疑問点などを把握し、
 主治医が何を主に指導したいかを理解することができます。
 毎月通院されている患者様が多いため、
 コミュニケーションがとりやすく指導に活かせています。
 またコミュニケーションがとりづらい患者様のときは、
 看護師も診察について潤滑に診療ができるようにしています。
 主治医と看護師で専門用語が飛び交うこともあります。
 初めて聞く専門用語でも、質問しやすい職場環境なため
 知識が身についていることを実感できます。

 さらに当院は、糖尿病・腎臓病の専門クリニックのため、
 これまでに身に付けた専門的知識を活かすことができます。
 看護師さんや検査技師さんをはじめ、
 多職種との連携が良好なため問題点も共有しやすいのが特徴です。
 当院に勤務しているスタッフは、
 経験豊富で優しい人柄なので分からないことは質問しやすく、
 とても勉強になります。

Q4.やりがい
 インスリン療法などは、指導料や薬代などを考えると高価なものです。
 金銭的に厳しい状況で導入が難しい患者様もいます。
 生活習慣を見直すことで数値が改善できる可能性がある方には、
 できる限り食事指導で栄養士が介入して
 食生活や運動療法を見直し行動変容を促し
 減薬できるようサポートすることです。
 お薬に頼らない生活・食習慣をサポートするための指導は、
 やりがいを感じます。

 また近年の情報化社会で、
 糖質制限における情報が氾濫しています。
 太っていても、食事内容に偏りがあり低栄養の患者様もいます。
 そういった時、患者様の個々にあった食事療法を
 科学的根拠(エビデンス)に基づき
 メリットデメリットを把握した上で
 患者様に正しい知識を伝え判断を促すことが
 非常に大切だと思っています。

 さらに自分の体調管理のために始めたヨガで
 インストラクターの資格を取りました。
 それを活かして運動療法に
 関心をもってもらうこともやりがいです。
 怪我がないのはもちろん、
 日常生活に取り入れられる無理のない
 運動療法の指導を行っています。

Q5.医療機関での取り組み
 医師がスタッフへの勉強支援に積極的なため、
 糖尿病や腎臓病に対する新薬や
 臨床研究の情報が収集しやすい環境です。
 スキルアップのため適時院内勉強会を開催しているため、
 最新の知識を得ることができます。
 多職種の職場ですが、
 連携し情報共有を常に行っています。

Q6.今後の目標
 新型コロナウイルス流行により、
 独居のご高齢の方の孤立が加速したように感じています。
 また外出する機会が減り、
 歩かないことで筋力低下も懸念しています。
 脱コロナ禍で3年前の生活習慣を取り戻してきたら、
 食事・運動療法などの集団指導を再開し、
 ご高齢の患者様が外出しコミュニケーションをとれる、
 運動のできる機会を設けたいです。
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取材させていただく中で、
患者様はもちろん、
一緒に働かれているスタッフ様との
コミュニケーションを大切にされていらっしゃると感じました。
患者様においては、食に興味を持つように働きかけ、
患者様自身に質問していただき、
正しい知識が身に付けられるようにしていると仰っていました。
最初は「栄養指導なんて・・・」と仰って
シャットアウトされていた患者様にも
「聞いてよかった」と心を開かれることもあるそうです。

同じ職場のスタッフ様のことは、
「皆さん知識豊富で優しい」
とお話しされていて、
そのように思える方々と日々一緒働くことができる
熊野前にしむら内科クリニック様は、
素晴らしい職場環境であると感じました。

花積様ご自身もとても優しい方で、
取材の中で私が分からないことも
分かりやすく丁寧にお教えいただきました。
また私からも質問もしやすい雰囲気で、
患者様も同じように感じていらっしゃるのだろうと思いました。
食事指導や患者様から質問があった際は、
患者様が食事療法を継続し血液検査の数値が改善できるよう
「知識を言うだけにならない」「否定しない」
と、お話しされているのが印象的でした。

私たちミールタイムの栄養士も、
お客様の血液検査数値を改善することを目標に
栄養相談を承っております。
同じ想いでいらっしゃる花積様にお話しを伺えたことは、
管理栄養士として大変学びの多い内容となりました。

最後になりましたが、 花積様、この度はお忙しい中ご協力いただき
誠にありがとうございました。

今後とも、よろしくお願い申し上げます。